【Professional Story】2022年新卒入社の私が初年度で案件を成約まで導けた理由。「新卒・中途関係なくフェアに競い合うことができる」M&A仲介。
中途入社のイメージが強いM&A仲介業界のなかで、新卒が活躍できるのか不安を持たれる方も多くいらっしゃると思います。
当記事では2022年4月に新卒でfundbookに入社し、1年目にして新卒メンバーの中で最速で成約を経験した坂上に、入社当時の意気込みや、1年目での成約経験について聞きました。
<Profile>
坂上 伶(さかうえ れい)
長崎県長崎市出身、早稲田大学社会科学部卒業。学生時代は体育会柔道部に所属し全国大会入賞を経験。
2022年にfundbookに新卒入社。新卒メンバーとしては社内史上最速で、案件主担当でのM&Aの成約をご支援(入社初年度、フロント配属5か月)。現在はエネルギー、広告、建設、不動産、BPOなど幅広い業界のM&Aの支援を行う。
柔道一筋の学生生活からM&A仲介の世界へ
どのような学生時代を過ごされていたかを簡単に教えてください。
坂上:オリンピックのメダリストだった叔母の影響で、幼少期から柔道をやっていました。柔道に取り組むために私立の中高一貫校へ通い、早稲田大学に進学後も柔道を続けました。
最高成績は全国大会入賞ですが、リオや東京五輪のメダリストと対戦した際には、努力でどうにもならないレベルの違いを感じて、一時は心が折れかけました。
しかし、仲間との切磋琢磨や地元の家族の応援をモチベーションにして、卒業まで柔道を続けることができました。
就職活動ではどのような業界を志望し、何を軸としていましたか。
坂上:業界でいうと、M&A仲介や証券、人材系で、「いろいろな業種やビジネスを見ることができる仕事」を就職活動の軸としました。
実は、就職活動を始めるにあたって将来について考えたときに、漠然と「起業したい」という思いがあったんです。
ただ、ずっとスポーツしかやってこなかったので、すぐに起業できるイメージが湧かず、まずは会社員として社会を知り、力をつけようと考えました。
職種としては、仕事を頂く側の立場で経験を積むために営業職を目指し、起業のヒントや人脈を得られることも重視しましたね。
最終的にM&A仲介に決めた理由を教えてください。
坂上:M&A仲介に決めた理由は、大きく3つです。
1つ目は起業に向けた知識や経験を得るうえで、早期に高いレベルの能力を得られると感じたからです。
2つ目は、スポーツと同じ実力主義な点です。個人競技の柔道を続けてきたので、最後は自分の力で勝負するところが自分に合っていると感じました。
3つ目は……直感です。証券や人材系のお仕事よりも、自分に向いていると感じたからです(笑)。
大企業からの内定を得ていたなかで、ベンチャーであるfundbookを選んだことに周囲からの反対はありませんでしたか。
坂上:実は、部活の先輩や監督からは反対されるだろうと覚悟していたんです。OBは名だたる大企業や外資系に入っている方々ばかりなので。
ただ、コロナによって今まで安泰だと思われていた企業が大きな打撃を受けたこともあり、「ここに入っておけば良いという時代ではないから、自分で考えながら選ぶべきだよ」と上の方々も考えが変化していて。
結局、周囲からは全く反対されませんでした。
SNSや口コミサイトを見て不安になることはありませんでしたか。
坂上:性格的に匿名で書かれた噂などが好きではなくて、あまり気にしませんでした。
情報を集めるに越したことはないですが、その信憑性は自分が体験したことで判断したいと思い、実際にfundbookを退職された方にもお話を伺いにいきました。
そのうえで自分で決断した選択に迷いはなかったです。
「優秀な同期には負けたくない」とまずは量でカバー
入社後、会社の雰囲気についてどんな印象を持ちましたか。
坂上:とても仲が良いですね。
優秀で気合の入った方が集まる職種なので高圧的な人が多いとイメージしていたのですが、温和で明るい方ばかりです。
とくに私の配属されたチーム(業界再編戦略部)は若いメンバーが多く、昨年の夏には海へバーベキューにも行きました。
社風や働き方についての印象を教えてください。
坂上:働き方の面では、自由ですね。良いか悪いかはわからないですが、好きなだけ働くことができるので自分に合っていると感じます。
大学の同期に話を聞くと、みんな「17時には退勤」と言っていますから、きっとそういう会社では物足りなさを感じていたと思います。
ただ、いくら自由と言っても最初は何も分からない状態なので、ブラザーから課題を頂いたり、相談できたりする環境はありがたかったです。
※ブラザー制度:各新入社員に1名ずつメンターとして先輩アドバイザーが付く制度
学生時代の経験で今の仕事に活きていると感じる部分はありますか。
坂上:大きく2つあります。
まず1つは、柔道で培った胆力ですね。スポーツでは相手も努力していますから、自分が努力したからといって結果が出るわけではありません。
そんななかでも、考えながら努力を継続できる力は、成果が出るまでに時間のかかるM&A仲介の仕事に活きていると感じます。
2つ目は、自分の中でキツさや苦しさを感じる基準値が高くなっていることです。
中高一貫校の柔道部だったので、中1のときには2倍以上の体重の高校生と組み手をしていました。あのときの恐怖と比べれば、大抵のことにはビビりません(笑)。
入社後に意識して取り組んだことを教えてください。
坂上:ソーシングの量を意識しました。
理由は2つあって、1つ目は同期が「在学時から営業インターンで成果を出した」「ビジコンでビジネスプランを策定していた」「留学に行っていた」みたいな優秀な人ばかりだったので、負けないように量でカバーしようと考えていたためです。
もうひとつは知識面です。最低限の知識は入社前や社内のテストを通して勉強しましたが、特にM&A業界では高度で多様な知識を必要とし、実際の案件を受け持ってアウトプット先を明確にしないと定着しないと思ったので、やはりまずはソーシングを頑張ることが大切だと感じました。
あとは、最初は右も左も分からなかったので、先輩から言われたことや頂いた課題は、とにかく素直に期限を守って行うと決めていました。
異例の新卒1年目での成果 成功要因は「人」
坂上さんは入社1年目から成果を上げることに成功しました。この案件について簡単に教えていただけますか。
坂上:後継者問題に加え、今後の地域経済、業界の先行きに関してお悩みを抱えていたオーナー様でした。
どのような経緯で坂上さんが担当したのでしょうか。
坂上:きっかけは、力を入れて取り組んでいたDMです。
以前からそのお客様のもとには、様々なDMや電話が届いていましたが、ずっと無視していたそうです。
そのなかで、私のDMにだけ唯一反応していただけて。
DMは一社ずつカスタマイズしてお送りしていたので、その努力が報われて嬉しかったですね。
DMをカスタマイズしようと思ったきっかけは?
坂上:最初は雛形に沿ってDMを作成していたのですが、反応は良くありませんでした。
そんな中で、ある商談の際にDMについてお話をしたら、保管していたM&AにまつわるDMを見せていただけたんです。
つまり、反応こそしていないけれどM&A自体には興味があり、捨てずに保管されていたわけなんですね。
そのときに伺った話をもとに、お客様の気持ちや状況を想像しながら文面のカスタマイズを進めました。
ただ、一件ずつカスタマイズするのはすごく大変で、普通にやっていたら量を担保できませんでした。
その分時間をかけて、量を減らさずにクオリティを上げていけたことが成果に繋がったと思います。
仕事を進めるなかで印象的な出来事はありましたか。
坂上:詳細は伏せますが、ご家族が保有されている株を取得する必要があり、スクイーズアウトも想定してディールを進めていました。
そのご家族とは30年以上も口を聞いていないとのことで、株を譲渡してくれるかわからないため、慎重に士業の方と相談しながら準備を整えました。
結局、ディールは問題なく進んだのですが、「こんなフィクションみたいな話が本当にあるんだな」と、強く印象に残りましたね。
※スクイーズアウト:M&Aを進めるために、少数株主から金銭で株式を買い取ること
一連のディールを通して、どんなときにやりがいを感じましたか。
坂上:最後に売り主の社長様が「ありがとう」と握手をしてくださったのが、とても印象深く残っています。
ありきたりかもしれませんが、お客様の大きな決断をサポートできることには、大きなやりがいを感じました。
あと、この案件を業界誌に取り上げてもらえたんです。それも非常に誇らしい気持ちになりましたね。
新卒1年目から成果を残せた要因はどこにあると考えていますか。
坂上:先輩方に恵まれたのが一番ですね。綺麗事に聞こえるかもしれませんが、自分一人の力では絶対にできませんでした。
私の拙い質問にも嫌な顔ひとつせずに真摯に対応してくださり、ディール全体を通してサポートして頂きました。
就職活動で弊社を検討している学生に向けて、メッセージはありますか。
坂上:入社時はExcelのSUMも分からなかった私が何とかやっていけているので、今FBLOGを見ているような感度の高い方なら、努力さえ怠らなければ必ず成果を出せると思います。
私も特別なスキルなど持っていない、スポーツしかやってこなかった人間ですから。
自信と覚悟をもって、飛び込んできてほしいです。
最後に、今後のビジョンについて教えてください。
坂上:M&Aのニーズが高まり、仲介業者も増えているなかで、私だからこそ会社の命運を任せられる……そんなビジネスマンに進化したいですね。