【Professional Story】メガバンク出身者が感じた「経営者と本気で向き合える」M&A仲介の魅力
<Profile>
曾我 巧(そが たくみ)
埼玉県出身。早稲田大学卒業。大学時代まで一貫してサッカーに取り組み、全国大会に出場。新卒で株式会社みずほ銀行に入行。中堅中小企業の法人営業に従事後、上場企業・大企業の法人営業に従事。事業・財務コンサルティング、事業承継、M&A支援業務を行う。入社初年度より複数の社内賞を受賞し、2020年度には、営業予算対比300%の実績を計上し、社長賞受賞。2022年5月にfundbookへ参画。
みずほ銀行でM&Aファイナンスに関わった経験の中で仲介手数料の大きさに驚く
早稲田大学を卒業後、新卒でみずほ銀行に入行。その経緯について教えてください。
曾我:幼少期から大学時代まではずっとサッカーに打ち込んできた学生生活でした。
就職活動というタイミングでは、周りの友人たちの動きを見ていても、漠然と大手企業に入りたいという考えを持っていました。
その中でも、金融は経済の根幹であり、何事においても切り離せないものだと感じて関心が高くなり、複数メガバンクを受ける中で、一番最初に内定が出たみずほ銀行に決めました。
みずほ銀行ではどのような営業を経験されましたか。
曾我:入社半年後には都内の支店に配属され、売上10億〜50億円規模の中小企業を30社ほど担当し、融資や不動産売却等のコンサルティング営業に従事していました。
その後、北九州支店に異動し、上場企業や大企業を担当させていただき、同様に法人営業を行なっておりました。
都内の支店での営業活動の実績とその要因を教えていただけますでしょうか。
曾我:入社3年目では、目標対比300%を達成することができ、社長賞を受賞することができました。
要因としては、執着心の強さだと思います。四六時中どうやって数字を上げるか、仕事のことばかり考えていました。
そのため、限られた営業時間内ではお客様といかに多くお会いするかを考えていましたし、業務時間外ではお客様のことを調べたり、本を読んで知識を付けるといった努力をしていました。
その後、北九州に異動されましたが、印象に残っているエピソードはありますか。
曾我:元々大企業の営業を希望しており、タイミング良く北九州支店で受け入れていただくことになりました。
当時、M&Aを積極的に行なっている企業様を担当させていただいており、その中で、初めてM&Aファイナンスの対応をしたのですが、銀行に払う融資の手数料は数百万円に対して、M&A仲介会社には数千万円の手数料を払っていると知り、「この差はなんだ」と驚いたのを覚えています。
もっと働ける環境、より成長できる環境を求めてM&A仲介への転職を決意
希望していた大企業への法人営業が叶ったタイミングで転職を考えた理由は何でしたか。
曾我:元々銀行に対して、成長スピードの遅さや働きたくても働けない環境であると感じており、貴重な20代をよりハードな環境で過ごしていきたいと考えたのが転職のきっかけです。
また上場企業の営業は大きな仕事ができていた実感はあったものの、オーナーに直接提案ができない物足りなさを感じる部分もありました。
そこから、自分が求める環境かつ銀行の経験を活かすことができそうな業界として、M&A仲介業界に絞っていきました。
当時はどのように転職活動をされていましたか。
曾我:基本的にはビズリーチに登録して転職活動を行っていました。
当初大手仲介企業の選考を1社まず進めていく中で、すんなりとはいかず、M&A仲介の転職自体を悩んでいましたが、その時たまたまfundbookからもメッセージが届いており、それをきっかけに再度選考を進めました。
どうしてfundbookのスカウトに反応いただけたのでしょうか。
曾我:最初はオフィスがめちゃめちゃオシャレだなというところから興味を持ちました笑
ただ、その後、人事の方や社員の方と話をしていく中で人の良さにも触れましたし、現実的なところで言うと初年度の基本給が前職考慮されるので他社よりも高かったのは魅力的でした。
内定が出てからの意思決定はいかがでしたか。
曾我:M&A仲介の業界に飛び込むことは決めていたので、割と即決で承諾しましたね。
経営者と本気で向き合える面白さ
入社後に感じられたギャップはありましたか。
曾我:ギャップは全くなかったですね。裁量権を持って、銀行時代のように時間に制限されることなく働くことができる環境でした。
社内会議も必要最小限でやり易いですし、財務や法務のサポートもしっかりありますし、それで言うと、良い意味でのギャップはありましたかね。
まだまだ会社としても変化の多いフェーズではありますが、営業するうえで大変に感じる部分はありましたか。
曾我:特に何もなかったですね。本質は売上を上げるということなので、そこが自分の中でブレるようなことはなかったですね。
組織なので変化はあっても当たり前なので、特に意識する必要はないかなと感じています。
M&A仲介業務におけるやりがいや面白さがあれば教えてください。
曾我:ソーシング部分はやはり大変だなと感じるところはありましたが、自分でアプローチする先を決めることができたり、何を話すか試行錯誤しながら工夫できるのは面白いですね。
また、銀行時代に比べると経営者の方とより深い話ができますし、会社を売るとなると相手も本気で向き合ってくるので、こちらも真剣にお応えしようと思えます。
M&Aアドバイザーとして働き始めて身に付いたスキルはありますか。
曾我:そもそも銀行時代と比較すると、営業スタイルが全く違うなと感じていて、銀行ではオーナーに対してメリットを訴求して「やりましょう」と言う提案でしたが、M&Aは最初はもちろん「やりましょう」で入りますけれど、ディールに入っていくと「ブレークするリスクを少なくする」ような営業だと感じていて、より先を読む力や仮説を立てて物事を進めていく力は身に付いたように感じます。
営業するうえで意識していることはありますか。
曾我:自分を客観視して、何が足りないかを分析しながら行動し続けることは意識しています。
「自分は案件を持っている」と勘違いするのが一番良くないと思うので、第三者から見た時の自分の行動、ソーシングの活動量や新規商談の数、スケジュール管理や抱えている案件などに問題がないかを客観視しています。
また、銀行時代にも行っていたことですが、お客様のことを考え続けることは常に意識しています。
一人前のM&Aアドバイザーとなり、後輩の育成にも携わっていきたい
1年以内で成約を果たされましたが、その案件について教えていただけますか。
曾我:2024年問題も迫るなか、九州や関西の運送会社が、中間拠点として広島の運送会社を譲受したいというニーズをお持ちであることを日々の活動でキャッチしており、広島の運送会社にあたったのがきっかけでした。
ソーシングを行うなかで、譲渡ニーズがあるお客様と出会えたことで、一気にディールが進んでいき、初回商談から5ヶ月という期間で成約することができました。
成約に至るまで大変なところはありましたか。
曾我:譲渡ニーズのあるお客様を探すうえでは、ソーシングの数をこなさなければいけない大変さはありましたが、ディールを進めていくうえでは、ファイナンスやリーガルチームのサポートもあったことで、スムーズに進行できたので非常に助かりました。
今はどういった業界をご担当されていますか
曾我:主に運送業界や建コン業界、ガス業界を担当しています。今後どういう業界に注力していくかは、自分の中でもまだ模索中の段階ですね。
最後に今後のビジョンをお聞かせいただけますか
曾我:まずはM&Aアドバイザーとして一人前になれるように、自分の力を高めることが最優先だと思っています。
そのうえで自分も上司や先輩社員から教えていただいて育った身なので、今後は新しく入社してきている社員にも教育していく立場として還元していきたいと考えています。
成約まで経験できたことで、M&A仲介の大枠を実体験として語ることができるようになったと感じていますので、今後より多くの成約に関わっていきもっと成長していきたいです。